メモ帳

ただのメモです。

H31 I-3C 量子力学

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※この解答は信用に値しません。

クーロンポテンシャルでなく、距離に比例するようなポテンシャルだった場合にどうなるか。
スピンの候補としてはS=1(三重項,平行)とS=0(一重項,反平行)の2通りが考えられます。
平行のときは軌道が異なるため、距離が遠くなって、エネルギーが大きくなります。
逆に、反平行のときは、同じ軌道に入れるため、距離は近く、エネルギーも小さくなります。

(解答)
全スピンSは、
基底状態S=0
第一励起状態S=1

理由
今考えているポテンシャルエネルギーは粒子間距離に比例する。
S=0すなわちスピンが反平行のときは同じ軌道に入るため距離が小さく、エネルギーは小さい。
S=1すなわちスピンが平行のときは異なる軌道に入るため距離が大きく、エネルギーも大きい。
(解答終)


友人に質問したらパリティ使った強い答えを教えてもらったんですが、強いのでやめます。

H31 I-3B 誤差統計

25点問題はあまり解答が公開されていないみたいで、これももしかしたら有益な記事なのかもしれない。(※責任はもちません)

f:id:neverly084:20210514170118p:plain

(1)
高校で習ったことを思いだして、定義通り計算するだけです。
expをテイラー展開した形になり、相殺されます。
分散は、(二乗平均)-(平均の二乗)で求めます。

(解答)
平均は、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
E[X] &=&
\sum_{k=0}^{\infty}kP_{\lambda}(X=k)
\\ &=&
\sum_{k=0}^{\infty}k\frac{\lambda^ke^{-\lambda}}{k!}
\\ &=&
\sum_{k=1}^{\infty}\lambda\frac{\lambda^{k-1}e^{-\lambda}}{(k-1)!}
\\ &=&
\lambda
\end{eqnarray}

分散を求める。
\displaystyle
\begin{eqnarray}
E[X^2] &=&
\sum_{k=0}^{\infty}k^2P_{\lambda}(X=k)
\\ &=&
\sum_{k=0}^{\infty}(k(k-1)+k)\frac{\lambda^ke^{-\lambda}}{k!}
\\ &=&
(\lambda^2+\lambda)\sum_{k=0}^{\infty}\frac{\lambda^ke^{-\lambda}}{k!}
\\ &=&
\lambda^2+\lambda
\end{eqnarray}
であるから、分散は
\displaystyle
\begin{eqnarray}
V[X] &=&
E[X^2]-(E[X])^2
\\ &=&
(\lambda^2+\lambda)-\lambda^2
\\&=&
\lambda
\end{eqnarray}
(解答終)


(2)
このパターン多いですね。
1回の検出なら、検出数Nを平均値として、誤差(標準偏差)はポアソン分布を仮定して√Nになります。

(解答)
検出される粒子数をNとすると、
平均値はN、その標準偏差\sqrt{N}であるから、

\sqrt{N} \leq \frac{1}{100}N \\
N(N-10000) \geq 0 \\
\therefore\, N\geq 10000
(解答終)


計数がNなら√Nとするクセをつけておけば良いと思います。

今日はロ⁣ー⁣レ⁣ン⁣ツ⁣祭でした。けっこう踏み込んだ話も聞けたので、充実した一日でした。

H31 I-3A 力学

f:id:neverly084:20210513210136p:plain

激オモロ問題来ましたね。
運動量保存則を考えると、自然と運動方程式が現れます。
あとは微分方程式を解きます。

↓脳内イメージ
f:id:neverly084:20210514191109j:plain

(解答)
時刻tからt+\Delta tの間の運動量変化を考える。
この間に受ける力積は-M(t)g\Delta tだから、
\displaystyle\begin{eqnarray} -M(t)g\Delta t
&=&
[ M(t+\Delta t)v(t+\Delta t)
\\&&+\left(M(t)-M(t+\Delta t)\right)\left(v(t)-u\right)]
\\&&-[M(t)v(t)]
\end{eqnarray}
右辺を\Delta tの一次まで展開し、両辺を\Delta tで割って整理すると、次の運動方程式を得る。
\displaystyle
\dot{v}=-\frac{\dot{M}}{M}u-g
(ドットは時間微分を表す)
両辺0からtまで積分すると、
\displaystyle
v(t)-v(0)=-\left(\log M(t)-\log M(0)\right)u-gt
初期条件を代入し、
\displaystyle
v(t)=-u\log \frac{M(t)}{M_0}-gt
を得る。
(解答終)


燃料による加速+自由落下、となって答えもきれいですね。
明日はロ⁣ー⁣レ⁣ン⁣ツ⁣祭です。寝坊しませんように。

R2 I-3D 誤差統計

こういうのは続けてやらないと突然終わってしまう。

f:id:neverly084:20210513193522p:plain

(1)
覚えておくべきこと
分散の性質
\displaystyle
V[aX]=a^2V[X]\\
V[X+Y]=V[X]+V[Y]
ただし、X, Yは独立な確率変数、aは定数。

統計とか確率の座学受けたことないのでぜんぜんわかりまへん

(解答)
xの分散V[x]は、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
V[x] &=&
V[au-bv] \\ &=&
V[au]+V[-bv] \\ &=&
a^2V[u]+b^2V[v] \\ &=&
a^2\sigma_u^2+b^2\sigma_v^2
\end{eqnarray}
(解答終)


(2)
覚えておくべきこと
計数がNのとき、標準偏差\sqrt{N}

これを(1)に代入してやればよいです。

(解答)
線源を置いたとき、
毎分の計測数は\frac{4900}{10}=490
誤差は\pm\frac{\sqrt{4900}}{10}=\pm 7である。
線源を取り除いたとき、
毎分の計測数は\frac{400}{20}=20
誤差は\pm\frac{\sqrt{400}}{20}=\pm 1である。

よって、バックグラウンドを除いた計測数と誤差は、
計測数:490-20=470
誤差:\pm\sqrt{7^2+1^2}=\pm 5\sqrt{2}
と求まる。
(解答終)


(2)の最後、誤差を求めるところで(1)を使っています。
課題⁣演習の実験で放射線計測をしたときに、環境放射線が普通にあることを実感しました。横軸tのグラフにず~っと一定量ぐらいの放射線が検出され続けてるんです。
こういうのって体験しないと分からないですよね。そうでもないか。

R2 I-3C 物理数学

25点問題楽しいね

f:id:neverly084:20210513013424j:plain

(1)
特性方程式を解いておきます。
\displaystyle
\lambda^2+2\beta\lambda+\omega_0^2=0\\
\lambda=-\beta\pm\sqrt{\beta^2-\omega_0^2}
\beta>\omega_0ならexpの線型結合、\beta<\omega_0ならsinとcosの和です。

(解答)
\lambda_{\pm}=-\beta\pm\sqrt{\beta^2-\omega_0^2}とすると、与方程式は
\displaystyle
\left(\frac{d}{dx}-\lambda_{+}\right)\left(\frac{d}{dx}-\lambda_{-}\right)x=0
と書ける。

\beta>\omega_0のとき、一般解は
\displaystyle
x(t)=C_1e^{\lambda_{+}t}+C_2e^{\lambda_{-}t}

\beta<\omega_0のとき、\omega=\sqrt{\omega_0^2-\beta}として、一般解は
\displaystyle
x(t)=e^{-\beta t}\left(C_1\cos{(\omega t)}+C_2\sin{(\omega t)}\right)
(解答終)


(2)
言われた通り解いて説明すれば良いです。
図があると(採点の面でも)楽だと思います。

(解答)
\beta>\omega_0のとき、x(0)=0より
\displaystyle
\begin{eqnarray}
x(t)&=&C_1e^{\lambda_{+}t}-C_1e^{\lambda_{-}t}\\&=&
C_1e^{-\beta t}\cdot 2\sinh{(\sqrt{\beta^2-\omega_0^2}t)}
\end{eqnarray}
となり、これはt\rightarrow\inftyで0となる。

\beta<\omega_0のとき、x(0)=0より
\displaystyle
x(t)=C_2e^{-\beta t}\sin{\left(\sqrt{\omega_0^2-\beta^2}t\right)}
となり、これは振動しながら減衰していく解である。
(解答終)


やっぱり図は必須ですね。
あと過減衰のほうは極値があるので、微分して増減表書いたら丁寧だと思います。知らんけど。

R2 1-3B 電磁気学

2日サボったから自戒も込めて電磁気やります。

f:id:neverly084:20210512012032j:plain

「図1のように」とか言ってるくせに載ってる図が全然違ったのでキレました。
想像で補ってください。
以下の解答では、z軸まわりに回転していると想定しています。

(1)
覚えておくべきこと
ビオサバールの法則
\displaystyle
d\boldsymbol{B}=
\frac{\mu_{0}}{4\pi}\frac{Id\boldsymbol{l}\times\boldsymbol{r}}{r^{3}}

微小円環が回って円電流をつくるので、円電流の大きさを求めて、それがつくる磁場をビオサバールの法則で求めます。

(解答)
微小円環がつくる円電流の大きさIを求める。
微小円環上の電荷qは、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
q &=&
\frac{2\pi a^{2}\sin{\theta}d\theta}{4\pi a^{2}}Q \\
&=& \frac{1}{2}Q\sin{\theta}d\theta
\end{eqnarray}
であるから、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
I &=& q\frac{\omega}{2\pi} \\
&=& \frac{\omega Q}{4\pi}\sin{\theta}d\theta
\end{eqnarray}

円電流が原点につくる磁場の大きさは、軸方向の成分だけ考えればよく、ビオサバールの法則から、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
dB &=&
\frac{\mu_{0}}{4\pi}\int_{0}^{2\pi}
\frac{I(a\sin{\theta}d\phi)\times a}{a^{3}}\cdot\sin{\theta} \\ &=&
\frac{\mu_{0}I}{2a}\sin^2{\theta} \\ &=&
\frac{\mu_{0}\omega Q}{8\pi a}\sin^3{\theta}d\theta
\end{eqnarray}
となる。
向きは回転軸方向(たぶんz軸正方向)である。
(解答終)


(2)
\theta積分するだけです。
\sin^3{\theta}積分は、ウォリスの公式を覚えておくか、3倍角か、2乗をcosになおして…とか、まぁ腕力で突破してください。

(解答)
磁場の大きさは、
\displaystyle
\begin{eqnarray}
B &=& \int_{0}^{\pi}\frac{\mu_{0}\omega Q}{8\pi a}\sin^3{\theta}d\theta \\ &=&
\frac{\mu_{0}\omega Q}{6\pi a}
\end{eqnarray}
方向は(おそらく)z軸正の向きである。
(解答終)


疲れた。寝ます。